2話 軍事国家の秘密

ナッティホング王国に隣接するガザラナダ共和国は、最近クーデターによって誕生した国で、軍事政権が支配している。
軍事大国への転換に伴い大幅にアップした軍事費を賄う方法として、ガザラナダ共和国のザット大佐はナッティホング王国に目をつけた。
再三国境付近で軍事的な介入を繰り返されたナッティホング王国は、国連に軍の派遣を依頼したが、一向に動いてくれない。
そこでナッティホング王国は、工作員としてスカーレットをガザラナダ共和国に潜入させる事にした。
ガザラナダ共和国の反政府組織の手引きで首尾よく潜入に成功したスカーレットは、その美貌からザット大佐に目をかけられ秘書として働くことになった。
そして驚くべき事実を知った。ザット大佐は、化学兵器を作ろうとしていた。

 

 

製造工場の様子を収めたマイクロフィルムを入手したスカーレットは、これで国連も重い腰を上げてもらえると喜んだ矢先、反政府組織の裏切りでスパイ行為が発覚してしまう。
マイクロチップをネックレスに隠して、ナッティホング王国へ脱出を図るスカーレットだったが、国境間近で見つかり捕らえられてしまう。

今、スカーレットは古城を改造したガサラナダの基地に連行されていた。
拷問部屋では、椅子に全裸で縛り付けられ、座らされているスカーレットの姿があった。
その前に、背の高いショートカットの女が立った。女の名はカレン。秘密警察、“S”の署長だ。
カレンがスカーレットに言う。
カレン「お前がナッティホングのスパイなのはわかっている。大人しくマイクロチップを渡してもらおうか」
スカーレット「……」
カレン「ナッティホングの奴らが救いに来るなどと
いう甘い考えは早く捨てる事だ。奴らは助けになど来ない。お前は、最初から捨て駒なのだ」
スカーレット「……」
「何か言ってみろ!」
カレンは、警棒でスカーレットの胸を強く突いた。
「ぐっ…」
スカーレットが小さなうめき声を上げた。
カレンがスカーレットの肩、腕、胸を警棒で乱打する。
ガシッ、ガシッ、ガシッ
     

スカーレットがうめき声を上げる。
「ううぐっ…」
カレンが叫ぶ。
「チップはどこだ!」
カレンの警棒が脇腹に食い込み、スカーレットは椅子ごと横倒しになる。
カレンは倒れているスカーレットに近付くと、ブーツでスカーレットの大きな乳房を踏み付けた。
スカーレットが悲鳴をあげる。
「うぐががあぁぁ」
カレンがスカーレットの乳房を捩るように踏み付けながら聞く。
「チップはどこだ!」
             

「うぎいいぃぃぃ」
スカーレットは苦しそうな叫びを上げるだけで答えようとはしない。
カレンがつぶやく。
「お前が白状するまで、拷問は永遠に続くよ」
カレンは部下に命じ、スカーレットを天井からロープで吊した。
「次はこれだ」
カレンは電気棒を手に持ってバチッと交差させた。どうやらスカーレットを電気拷問にかけるようだ。
「どこに当ててほしいのかしら?」
カレンが意地悪そうに聞く。スカーレットは答えない。カレンはスカーレットの背後に回り込むと、尻に電気棒を当てた。
バチッ
スカーレットが悲鳴を上げる。
ギィヤアアァァ」
次に脇腹に電気棒が当てられた。
バチッ
「ウギイイィィ」
スカーレットがまたも悲鳴を上げる。
カレンが叫ぶ。
「チップはどこ!」
スカーレットは、苦しそうに息をしながら黙っている。
カレンはスカーレットの右胸を挟みつけるように電気棒を当てた。
        
バチバチッ
「ギィヤアアアアア」

スカーレットは大きな悲鳴を上げると、首をがくんとうなだれ、失神した。
 


※この物語はすべてフィクションであり、登場人物および団体は実在しないものであります。

 

 

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