3話 時空の扉
四人(三人と一体のミイラ)が、安井天神に着いた。天空は護摩を焚き、祈祷を始める。
甚兵衛様「本当に時空に穴を開けるなんて出来るのか?」
早紀「お静かに」
何と壁が紫色に光りだす!
キィーン!キィーン!キィーン…
お堂中に甲高い金属音が響き渡り、壁に紫色の光を放つ大きな穴が開いた!
天空「入る前に…言っておく。この穴は…10分程で…閉じる。三日後…わしが…また穴を…開ける…もし…間に合わなかったら…こちらには…戻って…来れん」
三人は天空の言葉にうなづく。
早紀「みんな行くわよ」
二人「OK」
三人は、時空の穴に入って行った。
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時は、1615年、真田左衛門佐信繁(通称、幸村)は、大坂城にいた。
前年の冬の陣においては、城の南側に砦(真田丸)を作り、幕府軍の攻撃を退け、その名を天下に轟かせた。
淀殿を中心とする城方と幕府方が和議を結んだため、戦は一旦終結した。条件は外堀を埋める事。
しかし、幕府方はそんな約束など守るはずもなく、外堀どころか内堀まで埋められた大坂城は裸城となった。
幸村「これでは、篭城戦も出来なくなった。もはや、残された道は、野戦において、内府(家康)の首を上げるのみ…」