最高幹部登場
メーティスは組織のアジトに連れ込まれていた。
全裸で椅子に座らされ縛られている。
前回の拷問で付いた乳房の傷が痛々しい。
よう子が言った「あらあら、ひどい傷ね。」
2人の男が鉄パイプを持ち、メーティスの前に立った。
メーティスは静かに目を閉じた。(もう耐えられないかも知れない…)
「ぐらわぁぁー」
悲鳴を聞いて、メーティスは目を開けた。
男達が倒れていた。和泉守兼定を抜いた、よう子が立っていた。
よう子は、「さあ、逃げるよ!」と叫ぶと、
素早くメーティスの拘束を解き、腕を掴んで走り出した。
途中、何人かの男達を斬り倒しながら出口へと急ぐ。
長い廊下を抜け、もうすぐ出口という所にトラップが仕掛けられていた。
おそらく韓信対策用であろう。
ワイヤーに触れてしまい、無数の矢が飛んで来た。
よう子は、咄嗟にメーティスに覆いかぶさり矢を避けたが、
1本がよう子の足に刺さった。
よう子は痛みに耐えながら出口を目指した。
2人は裏口に出た。
メーティスは高いフェンスによじ登ると、よう子に手を差し延べた。
よう子は答えた
「私はいい。足をやられた。早く行け!私も…あんたのチームに入りたかった…」
追っ手が迫っていた。メーティスはフェンスを飛び降り、走っていった。
残されたよう子は囲まれた。
男達を掻き分け、長身の女がよう子の前に立った。
最高幹部のヨネール小佐だった。
「お前、どういうつもり?気でもちがったか?
事情はお前の体にたっぷり聞くからな!」
よう子は、男達に引き立てていかれた。