第三話 悔恨

二日目。拷問はまだまだ続く。
拷問部屋の中央には、海老責めにされたジェーンがいた。
海老責めとは、江戸時代の拷問の一つで、罪人にあぐらをかかせ後ろ手に縛り、体を前に押し曲げて、首と足が付くまで縄で締め付けるものである。
ジェーンが苦しそうな声を上げる。
「うう…うう…」
「お前はどこの組織の者だ?さっさと白状しろ!」
ナックが叫びながら、ジェーンの背中を蹴りつける。ばたっと前倒しになるジェーン。
「うう…」
オータムは足元に転がるジェーンを見下ろすと、無言でジェーンの肩を蹴り、仰向けにひっくり返す。
「白状するんだ!」
ナックが叫びながら、ジェーンの乳房を踏み付ける。うめき声を上げるジェーン。
「ひぃぐぐ…」
二人の間で蹴られ転げ回りながらも決して口を割ろうとしないジェーン。
オータムが言う。
「まだ白状する気にならないか…よし次の拷問だ」
ジェーンはうつぶせにされ両手、両足を拷問台に固定された。
オータムが言う。
「早く白状したほうが楽だぞ」
ジェーンは黙っている。
オータムがナックに合図した。ナックは無数に棘の付いたローラーを手にすると、ジェーンの太股、尻、背中の順にローラーを回転させながら押し付けていく。ローラーが通過したジェーンの体には、無数の小さな穴が開き、みるみる血がにじんでいく。
ジェーンがうめき声を上げる。
「ひぃぐぐ…」
ナックが叫ぶ。
「さっさと白状しろ!」
ジェーンが首を激しく振った。オータムがナックに目で合図する。ナックはバケツを持つと、ジェーンの体に塩水を浴びせた。
「ギャッ!」
ジェーンが短い悲鳴を上げた。
オータムがナックに命令する。
「ひっくり返せ」
ナックはジェーンの体をひっくり返し、仰向けに固定した。豊かな胸が激しい息遣いと共に大きく揺れている。ジェーンの太股、腹、乳房とローラーが通過して行く。大きな乳房には特に念入りにローラーがぐいぐいと押し付けられた。穴だらけになった乳房を揺らしジェーンが大きな悲鳴を上げた。
「ギィーヤーーッー!」
再び塩水が浴びせられるがもはや悲鳴を上げる力もないのか、ジェーンはぐったりしながら、苦しそうに肩で息をしている。何回もひっくり返されてこの拷問は繰り返されたが、この日もジェーンは口を割らなかった。
オータムが呆れたようにつぶやく。
「しぶとい奴だ。まあいい、明日がある…」
ジェーンは牢にぶち込まれ、この日の拷問は終わった。暗い牢の中で、ぼんやり天井を見つめながら、ジェーンがつぶやいた。
「私このまま死ぬのかな…もう一度、みんなと時間旅行したかったな…」
ジェーンの頬に一筋の涙が流れた。

 

        

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