「そんな・・・ひいいいいいいぃっ、ああぁぁんっ!!!」
歓喜の声を上げるルシェ。
ドピュピュピュ〜〜〜〜〜〜!!!ドップドプドプ・・・・・・・・・・
これ以上はないタイミングでリィナ直伝のフィニッシュカウンターが炸裂した。
しかし・・・
「ああああぁぁん、はあっ! いい!! いっぱいあなたの精が・・・どんどん流れてきますわ!!」
歓喜に震えるルシェの様子を見てマルクは違和感を覚えていた。
(そんなバカな!! 効いてな・・・いのか??)
マルクの射精が収まるまで、ルシェは嬌声をあげっぱなしだった。
「・・・上質な精でしたわ。ごちそうさま♪」
ルシェは吸精できたことを純粋に喜んでいる。
命がけだったマルクの大技は不発に終わった。
しかしなぜ??
「ふふっ、うふふふ・・・・・・本当にあぶない人ですね。事前にきっちり魔力を搾り取っておいて正解でしたわ。」
脅威の反撃に驚きを隠せないルシェだったが、次の瞬間また元通りの冷静さを取り戻した。
マルクはフィニッシュカウンターを放つとき、魔力が込められていない精を放出してしまったのだ。
彼の両肩には絶望感がのしかかっていた。
「ぼくの攻撃が届かない・・・届かなかったのか。くそっ・・・・・・くそぅっ!!」
意味も無く床面を叩く。
マルクは再び自分の無力さに打ちのめされた。
もう立ち直れそうも無い・・・・・・渾身の攻撃もルシェには全く及ばない。
それどころか逆に力を与えてしまった。
「あとはあなたを虜にして、スライムバスターとライムをここにおびき寄せるだけ・・・ですわね」
ルシェの勝ち誇った声がずいぶん遠くに聞こえた。
このままでは愛するリィナの仇も討てず、自分の師匠をもピンチに陥れてしまうことに・・・
彼の目から一筋の涙が流れる。
絶望感と無力感が混じった悔し涙である。
ポタポタと冷たい床にしずくが落ちる。
「あら? 絶望した顔もなかなか可愛いですわね。フフフッ」
ニュプッ!
もはや自分の勝利を疑わないルシェは、マルクのペニスを膣から抜き去る。
彼の前に回りこみ、戦意を喪失していることを確かめると2,3歩後ずさりした。
「トドメを刺してあげます。でもこの技はとても危険ですの。相手と密着していると放てないので・・・」
そしてルシェは放心しているマルクを見ながら右手に淫気を集中させた。
強烈な淫気が緑色の小さな玉の形になって輝きだす。
ピッ・・・
ルシェは指先の淫気の玉を軽く押し出した。
そしてその玉がゆっくりとマルクのペニスへと向かっていく。
「さよなら、強い人。これでおしまい・・・ですわ。」
小さいながらもルシェの淫気で満たされた玉は、空気中をパチパチと火花を立てながら浮遊する。
この玉がペニスあたれば、間違いなくマルクの心は永遠の快感に支配されてルシェの虜になる。
しかし彼はかわすことも出来ず、ただ悔し泣きをするしかなかった。
(し、師匠・・・すみません・・・・・・僕は何も・・・本当に何も出来なくて・・・)
じわり・・・再び彼の目にあふれる涙。
マルクは無意識のうちに左手で涙をぬぐった・・・その時だった。
涙のしずくが「青い指輪」の一部に触れた瞬間にマルクの体はまばゆい光を放ちだした!
彼の体の表面は青い膜で覆われ、共鳴音のようなものが周囲に響く!!
「な・・・! この期に及んでいったい何をしようとっ・・・!?」
突然の出来事にルシェも驚き、手をかざして光をさえぎる。
その間にも淫気の玉は少しずつマルクの体に近づいていた。
パシャァァアンッ!!
「えっ!?」
もう少しでマルクに炸裂するという瞬間、なにごとも無かったかのように玉は消滅した。
ルシェは見た。
マルクと自分との間に何者かが割り込んできたことを。
そしてその人物が・・・片手で無造作に淫気の玉を弾きとばしたことを!
「わ、わたくしの極限の淫気をかき消した!?」
極淫魔が相手を支配するために念入りに凝縮した淫気である。
普通なら触れた瞬間に気が狂うほどの快感を相手に与える力がある。
たとえ弾き飛ばしたとしても、だ。
それを一瞬で・・・切り裂くように淫気の玉は無力化されたのだ。
驚くルシェの前に一人の男の姿があった。
彼の全身からは青く・・・力強いオーラがあふれていた。
そして男の後ろには、赤っぽい茶髪の美女が背中を向けて立っていた・・・
黒いタンクトップとミニスカートから覗く脚はルシェに負けず劣らずの美しさだった。
「・・・なんとか間に合ったね。マルク、大丈夫かい?」
目の前で起こったことをマルクは理解できないでいた。
そんな彼の耳に響く穏やかな声。
どんなときも暖かく、それでいて頼りがいのある聞きなれた声。
「ふっ・・・・・・やっぱりクリスタルパレスだったね。なつかしいわ。」
今度は気の強そうな女性の声。
とても美しい声だけど、こちらも聞き覚えがある。
いつもならビクビクするだけなのに、今の彼には心強い声。
(わあっ・・・ええっ、この声・・・は!?・・・なんでこの二人がここに・・・・・・)
絶望が薄まり、希望と安堵に混乱しながらマルクはゆっくりと視線を上げる。
「ちょっと! なに情けない顔してるのよ!!マルク」
彼の目の前にはいつもどおりの勝気な表情のライムと、
「遅くなってごめんな、マルク。あとは僕たちに任せて。」
穏やかな笑みをたたえたスライムバスター・ウィルの背中があった。
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