最終話 怒りの一撃!!

5人を乗せたスバル360が国境を目指して荒野を走る。
韓信が言う。
「もうすぐ国境だ。何とか逃げ出せそうだな」
その時、戦闘ヘリが低空飛行しながら車を追い抜き、前に回り込んだ。
操縦しているのはザット大佐だった。
「逃がさんぞ、鼠どもめ!」
ザット大佐は、ヘリからミサイルを発射した。
シュゴーッ!
      


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韓信「まずいぞ、みんな車から飛び降りろ!」
ズシャアアアアーン!
              
D卿がスカーレットを抱え韓信、早紀、ケイが爆発の瞬間、車から飛び降りた。
5人は荒野に投げ出され倒れた。スカーレットは飛び降りた瞬間、地面に頭を強く打ったようで気を失っている。
韓信が倒れたまま聞く。
「みんな大丈夫か?」
ケイが倒れたままで答える。
「何とか大丈夫です。でももう一発来たら終わりですね」
早紀が倒れたままで答える。
「ここにディビークロケットが転がってる。でも台座が折れている。これでは撃てない…」
D卿が倒れたまま、右肩を指差した。
「…」
早紀は小さく頷いた。

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ザット大佐がヘリの中で様子をうかがっている。
「仕留めたようだな。念のため、もう一発撃っておくか」
ザット大佐が発射スイッチに手を掛けた瞬間、4人がばっと立ち上がる。
D卿がディビー・クロケットを担ぎ、早紀とケイが左右から支え、韓信が発射した。
ズガーン!
ザット大佐「うぎゃあああーっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グワシャアアーン!
砲弾がヘリに命中し、黒煙を上げながら落下した。

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5人がとぼとぼと荒野を歩く。
韓信がスカーレットにペンダントを渡す。
「これ返すよ」
「ありがとう。でももう必要ないわ」
スカーレットはペンダントからマイクロチップを取り出すと、道の端に投げ捨てた。
早紀が聞く。
「これからどうするの?国の組織に戻るの?」
スカーレットが答える。
「組織にはもう戻らない。1人で生きていくつもりよ」
ケイが、D卿の姿から戻ったドリー軍曹を指差しながらスカーレットに聞く。
「ドリー軍曹の所で働きませんか?」
スカーレットが答える。
「あの黒い鎧の人はどこ?私はあの人と生きていきたい」
「D卿は…」
早紀が言いかけるのをドリー軍曹がさえぎった。
「D卿はどこかに行ってしまいました。あの男は風のような男です。どこからかひょいと現れ、すぐに消えてしまいます」
スカーレットはしょんぼりと言った。
「そうなの…」
「困った事があったらいつでも言って下さい。ドリセミはいつでも駆け付けます」
ドリー軍曹はそう言って、スカーレットに名刺を渡した。
         

国境に着いた4人は、スカーレットと別れた。
ドリー軍曹がみんなに言う。
「楽しかった旅も終わりです。日本に帰ったら皆さんどうするんですか?」
ケイが答える。
「私はハイパーアタッカーズに戻ってすぐに仕事です。きっとまた叱られる毎日でしょうけど…」
韓信が答える。
「私達は、のんびりと戦国時代を時間旅行でもしたいですね」
ケイが言う。
「またですかー?」
    

  

「瑠璃色のペンダント」  終


※この物語はすべてフィクションであり、登場人物および団体は実在しないものであります。

 


 

 

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