400字以内で何か書いてみようシリーズ
その1・メイドと敬語責め
ナナシさんとRさまの意見を参考に、テキトーに短編を・・・
休日を利用して都内某所にたどり着いた。
この街にはたくさんのメイド喫茶がある。
僕もその中のあるお店を目指している。
道行く間にも客引きのメイドさんがたくさん立っていて、熱心に僕を勧誘してくる。
それらを無視してとにかく目的の店を目指す。
僕が向かっているのは・・・
「お帰りなさい、ご主人様。今月6回目のご帰宅ですね?」
にこやかに迎えるメイドさん。
僕が入店すると、いつも必ずこの娘が出迎えてくれる。
「こちらへどうぞ。お荷物はお預かりします。」
鮮やかなブラウンの髪が今日もきれいに整えられている。
顔立ちはクールな感じ・・・目は大きくて少し釣り目。色白の美少女だ。
一見すると地味な紺色のメイド服と白いストッキングが彼女の体の線の細さを強調する。
彼女の胸元の小さな名札には「綾奈 美玲」と書いてある。
もちろん源氏名だろうけど。
この店は全てカウンター席で、お客一人に対してメイドさんが一人専属で付く。
最高で30人までは入店できるが、完全予約制だ。
僕はこの店の常連で、ここ数ヶ月間通い続けている。
その理由はここがメイドロボ喫茶だからだ。
相手が人間でないから客は自分の望むように好きなことをしてもらえる。
ロボット相手に風俗規正法も関係ない。
彼女は僕を座らせると、自分も隣にちょこんと座った。
膝と膝が軽く触れ合うほどの距離で、彼女がにこりと微笑む。
「ご主人様は・・・アイスコーヒーがお好みでしたね。」
「あ、綾奈さん・・・」
大きな瞳が僕を写したままゆっくり近づいてくる。
まっすぐに結ばれていた小さな唇が薄笑いを浮かべてちょこっとだけ開く。
「では・・・」
ひんやりとした彼女の手のひらが僕の顔をはさんで・・・
チュウウゥ♪
「んん〜!! 」
コクン・・・
小さな唇が僕を解放する。
僕の口元を持っていたナプキンでぬぐってから、自分の口に押し当てる。
「・・・本日のブレンドのテイスティングをお願いします」
ほんの一口分だけ、僕は彼女を通じてアイスコーヒーを飲まされた。
適温に冷えていてとてもおいしい。綾奈さんの目が一瞬だけ緑色に染まる。
僕の表情をサーチして、彼女がにっこりと微笑む。
「お気に召したようですね。光栄です。」
この娘がロボットだなんて・・・僕には信じられない。
何回近くで見ても肌や間接につなぎ目など見えないし、モーターの音なども聞こえない。
店側の説明によると、最新の技術で人間と同じような人工皮膚と静音モーターや人工知能を駆使したロボットに違いないという。
ロボットとわかっていても男心をくすぐる造形美。細かい表情も工夫されている。
キスだけだというのに、僕はアイスコーヒーの味よりも彼女のキスの味に魅了されてしまった。
今度は一瞬だけ綾奈さんの目が真っ赤に染まる。
「体温が一部上昇中。いけないご主人様ですね・・・」
僕の股間の変化に気付いて、そっとなで上げてくる。
その巧みな手つきにため息が漏れてしまう。
「・・・くすっ」
続いて魅惑的な微笑み。
どこかさりげなく男を嘲笑しているようなムード作り。
このロボットはまだ試験運転中で、この店限定のものと聞いている。
そして世間には正式発表されていないらしい。
僕はあるサイトでこのメイドロボの存在を知って、モニターとして抽選で選ばれた。
日本のロボット工学もここまで来たかと思わされる精密な作り。
これを発明した人にはノーベル平和賞をあげてもいいんじゃないかと思っている。
あー、400字超えちゃった・・・つづく
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