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間一髪のところで、俺は射精をとどまった。
しかし口元からはだらしなく涎がこぼれ、手足は断続的に緊張と弛緩を繰り返している。

ここで射精したら止まらなくなる……止められなくなる……
おれの本能が危険信号を発したのだ。
理性を失ったら最後、あとはいいように弄ばれるだけ。


「あらっ……ものすごい精神力ですね」

ちょっと感心したような表情の右京。

「本当だ! 出さないで留めてるよ!! どれくらい力が入ってるのか玉袋を揉んで見てやろうっと」

左京は必死で耐えている俺の顔を見ながら、静かに太ももでおれの股間を持ち上げた。

す〜りす〜り……

そして破裂しそうな俺の袋を指先で優しくさすり始めた。

「はあああぁっ!! くそっ、やめろ……!!!」

影二人が与える優しい快感に、おれの耐久力はどんどん削られていった。

「その二人はね、脱力技の達人なのよ。二人の責めに半刻と耐えられた男はいないわ」

俺が影たちに痛めつけられている様を、余裕の表情で見守る沙織。

「さて……右京、左京! いつものようにその子を骨抜きにしてあげて。

 きょうは、私がじきじきに食べてあげることにしてるの」


その言葉に一瞬顔を見合わせる影たち。


「うらやましいなぁ、お前。沙織様にしてもらえるなんて!」

「本当ですわ。私たち下忍と違って、あの方は里の中でも主席の実力者。

 早く観念してしまわれたほうがよろしいんじゃなくて?」

二人は俺への責め手を緩めずに話しかけてくる。

(沙織に食べられるって……どういうことなんだろう……)

おれは生唾を飲み込んだ。
まだまだ彼女たちは実力を全て出していないのだ。

「今おまえ……沙織様に見とれていただろ?」

おれの横顔を覗き込んでいた左京が、ぼそりと耳元で囁いてくる。
その言葉に、おれは戸惑いを隠せなかった。
確かに俺の視線は沙織の胸元を見つめていたのだ。

「な、なにをいってる!!……くそっ、おまえら離せッ!」

俺は両の手足に力を込めようとするが、先ほどの乳首責めの余韻のせいで指先すらうまく動かせない。

「ははッ、だいぶ快感が体に染み込んでいるみたいだな……

 沙織様の手を煩わせるまでも無く、お前はあたし達にぼろくずにされちまうんだよ!」

左京はすばやく俺の背後に回り、両脇の下から手を伸ばして胸板を撫で回し始めた。

「ぐあああぁっ!! お、おのれ……嬲る気か!!」

「そんなことありませんわ。うふふっ」

逆に右京がおれの正面に回りこんで、俺の肩に手を当てて接吻をしてきた!
右京の髪の甘い香りが俺を包み込む……

「むぅっ、んん〜〜〜っ!!」

右京は俺の唇を奪い、少し背伸びをするような姿勢で俺の口内を荒らしまわる。
おれは彼女たちに呼吸の流れを乱され、軽い混乱状態に陥る。

その間にも背後にいる左京は、おれの背中に胸をぐいぐいと押し当てながら上半身を柔らかくくすぐり続けている……
先ほどまでの過激な責めから一転して、じれったくなるような甘い快感がおれの背筋を走る。

「前後の責めはあなたの体の自由を完全に奪います。
 それと同時に思考を鈍らせる働きがあるのです……ほらぁ、もう一度♪ んんん〜〜〜っ」

右京はとても楽しそうに俺に接吻をねだってくる。
普段ならこの程度の色仕掛けなど精神力で跳ね返せるのだが……
背後にいる左京にはさまれ、快感を逃がすことが出来ないのだ。

「へへっ、どうかな……あたしと右京の連携技は? まだまだ耐えられそうか??」

「ぐっ……」

間断なく与えられる甘美な刺激を、おれは歯を食いしばって耐えるしかなかった。

「またさっきのやつ……やってやろうか?」

左京の言葉に、無意識に身構えてしまうおれ。
体中の力が入らない状態で、あの乳首責めに耐えることは体力の消耗が激しすぎる。
今度は漏らさず耐え切れるかどうか俺にも不安だ。

「安心しなよ、今度は無理に耐えさせないから……・な?」

おれが左京の言葉を理解する前に、右京が俺の体を正面からきつく抱きしめてきた。

「沙織様より先に私たち二人がとろけさせてあげますわ」

そして再び熱い唇……今度は俺の首の後ろに右京の左手が回され、しっかりと固定された。

「もうこれで右京から逃げられないぜ。そろそろ仕上げてやるよ。 ほらっ」

左京の指先が知らないうちに粘液まみれになっている!
妖しげ感触が俺の胸を犯してくる。

「はああぁぁっ〜〜〜!!」

そして指でくりくりと乳首を弄びつつ、左京は引き締まった太ももで背後から俺の玉袋を軽く持ち上げた。

「また乳首をしゃぶってもらえると思ってただろ?

 すでに快感にまみれたお前の乳首を感じさせるのは、この両手だけで充分さ……」

左京はそういいながら、左手を俺の股間へと忍ばせた。

「うううっ!!!」

ひんやりとした左京の手のひらが、おれの肉棒を優しくしごく。
しかしそれはおれを射精するための動きではなく、硬さを確かめつつ根元を垂直に固定するだけのものだった。

「ふふふっ、これで決まりだな……右京やっちゃいな♪」

おれの肉棒の向きを横目で見た右京は、ゆっくりとじらすように亀頭を太ももで挟み込んだ!


「秘技……羽衣締め、ですわ」

右京の真っ白な太もものやわらかな感触……
決しておれに痛みを感じさせることも無く、隙間も全く無い。
柔らかい羽衣で締め付けられているかのような錯覚に陥る……

「うあああっ!!!……・んんんっ! ん〜〜!!!……・」

あまりの快感に、おれは全身を震わせて抵抗した!!
次の瞬間、わめき散らす俺の唇を右京がふさぎこんだ。

俺がおとなしくなったところでいったん口を解放する。
完全に手玉に取られている……

肩で息をしているおれを、優しく見下す右京の視線……
くそっ、恥ずかしくてまともに視線を合わせられない!!
俺の様子を見ながら満足そうな右京が、おれに静かに囁きかけてくる。


続く

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