選択肢2
「だ、だれがそんなことっ」
メタリカの誘惑を振り切り、俺はぷいっと横を向いた。
『せっかくだから、キミ好みの女の子になってあげる♪ 』
一瞬、甘い誘惑に負けてもいい…と思った自分を俺は許せなかった。
だってこのままじゃ悔しすぎるじゃないか。
目の前の少女に得意のスピードでも負けて、しかも精神的にも膝を屈するなんて。
「ボクみたいな女の子じゃダメ?」
「……。」
「…キミって、素直じゃないんだね」
横を向いたまま黙り込む俺を見つめる大きな瞳が少し曇った。
「んあっ!!」
急に左腕がひねられ、鋭い痛みが走る。
俺は軽くうめいた。
シュンッ!
目の前から彼女の姿が消える。
いや、彼女を見失うより早く腕に痛みが走ったのだ。
なんていうハイスピード…まったく目で追えなかった。
メタリカは音もたてずに俺の背後に回りこんできたのだ!!
「このまま気持ちよくしてあげようと思ったけど、やめちゃう。」
メタリカは俺の耳元で不満そうにつぶやくと、今度は正面に回り込んできた。
左手はなぜかひねられたまま固定されている…
少しは背中から浮かせることはできるが、強力なゴムで固められたように自由が利かない。
クリーム色の手袋からトロリと粘液がにじみ出す。
ペチャッ、ヌチュッ、グチュゥ…
手袋を見せつけながら、手を握ったり開いたりするメタリカ。
「たっぷり包み込んであげるんだから!」
メタリカのヌルヌルの手のひらが俺の胸に押し当てられる。
ぺとっ
「はうっ!!ひゃ、やめっ、あっ、ああぁぁぁ…」
メタリカの右手は俺の左乳首を中心に円を描き、左手は俺の右肩から背中にかけてをネトネトにする。
抱き寄せられるように彼女と体が密着するが、粘液がジュワジュワと衣服を貫通してくる!
想像していたよりもそれは生ぬるく、妖しい心地よさが押し当てられた場所から全身に広がってくる。
やばい…本能的に俺はそう思った。
一瞬で警戒心をとろけさせる危険な信号。
それが盗賊である俺にとってはどれだけありえないことなのか。
頭で理解するよりも早く体がこの場から逃げ出そうとしている!
「キミの事、ボロボロにしちゃうかも。」
さらりと恐ろしいことをいうメタリカが薄く笑った気がした。
(まだ、まだあきらめないっ)
ぬりゅっ!
「あんっ」
ヌルヌルの手のひらが俺の背中に回されそうになった瞬間、俺は体をスクリューのように回転させてメタリカの魔手をすり抜けた!
キュイイイイィィーン!
魔法具が俺の意思に共鳴する。
よしっ、これなら切り抜けられるかも知れない。
ほんの2〜3秒で今の自分が出せる最大速度に達する。
だが俺の体が…メタリカに流された快楽で足がもつれてやがる!!
そんなことも気にせず俺は走り続け…
「うがあぁぁっ!!」
急に両足首が重くなった!
バランスを失った俺はそのままの勢いで前のめりに倒れた。
「逃がさないもん」
俺の両足には黒鉄色の鎖が複雑に絡まっていた。
「は、はなせよっ!!」
「絶対イヤ。キミはボクの好意を無にしたんだもん。」
クチュクチュクチュッ
粘着質の音を立てながら鎖が上ってきた。
足首から膝を絡めとり、生き物のように俺の下半身全体に絡み付いてくる。
もはやメタリカの意志で鎖が動いていることは明白だった。
しかし俺にはどうすることもできない。
「ほら、得意のスピードで振り切ってみたら?」
ニヤニヤしながら俺を見下すメタリカ。
はじめに出会った時の印象よりも冷酷に見えるのは、きっと俺が彼女の機嫌を損ねたからだろう。
「ちっ!!」
俺は精神を落ち着け、最後の賭けに出た。
ここに来て盗賊の奥義とも言える「危機脱出」のスキルを発動させた!
自分の「すばやさ」を一時的に十倍まで引き上げ、どんな状況からでも逃走できるレベル50スキルだ。
しかし…
「もう、遅すぎるよぉ〜! ベ・ギ・ラ・マ♪」
「うっぎゃあああああぁぁぁあぁ!!!」
俺を待ち構えていたのは、まばゆいきらめきを放つメタリカの両手…閃熱呪文だった。
しかも俺のことをキャッチしたままで魔力を解放しやがった。
スライム…いや、はぐれメタルに攻撃魔法は一切通用しない。
メタリカはきっと、勇者の渾身の一撃・ライデインすら無効にできる。
今のベギラマはそのことを逆手に取った荒技だ。人間が行ったら完全に自爆技だ。
だが驚くべきことはそのタイミング。
メタリカは俺のスキルが発動するコンマ何秒、千分の一秒くらい手前で、完全に俺の動きを封じたのだ。
はっきりいって勝ち目がない。
「これでもう動けないよね?」
彼女の言うとおり、もう俺は動けない。
強制的にキャンセルさせられた最強スキルの後遺症とメタリカの呪文のダメージのダブルパンチだ。
くそっ、もうどうにでもしやがれ…
やけになって仰向けになった俺に対して、メタリカは意外な言葉を投げかけてきた。
「キミのこと、結構好みなんだけどなぁ…」
な、なんだと?
今になってなぜそんなことをいうんだ。
戸惑う俺の衣類を丁寧に脱がし始めるメタリカ。
スライム粘液でぬめって体に張り付いた服が、彼女の手にかかると簡単に脱げてしまう。
その様子を俺はぼんやりと眺めていた。
もうすぐ俺はこの子に嬲られる…そう思うと情けないことに股間がむくむくと膨張してきた。
(し、鎮まれっ!この期に及んで…)
これは生物としての生存本能が子孫を残そうとしているだけだ。
そう自分に言い聞かせた。
「ボクも脱いじゃうね。」
続いて自分も裸になるメタリカ。
彼女の衣類が肌に吸収されたように消滅した!?
「えへへっ♪」
ぽよん、としたカワイイ胸が俺の目の前に躍り出た。
全然小さくないじゃないか!俺の第一印象ではBカップ程度に見えたのに!?
それに粘液が彼女の体をうっすらと覆う様子は、なんともいえず背徳感があって…
まるで美少女がローションでヌルヌルに汚されてしまったかのような淫らな雰囲気を漂わせていた。
ヌードになったメタリカの体は一瞬で俺のペニスをカチカチにするほどなまめかしかった。
「今のはいい反応だヨ」
少し頬を赤くして、照れた風なメタリカの言葉にハッとする。
もう認めよう。
メタリカは完全に俺のタイプだということを。
明るいオレンジのようにきらめく髪も、真っ白な肌も、猫のようなツリ目も、そして弾力がありそうなバストも。
「でもさっきの態度にはムッとしちゃったヨ。今から強制的に素直にしてあげる。」
トンッ、と軽く跳躍するメタリカ。
「うっ」
「クスッ、痛くないでしょ?」
着地点は俺の体だ。
俺を完全に見下す騎乗位の体勢。
間接というか、神経がだるくて身動きが取れない俺に馬乗りになるメタリカ。
両肩にその小さな白い手を置いて、そのまま上半身を押し倒してきた!
「んちゅっ…♪」
甘い吐息と共に侵入してくるメタリカの舌先。
蹂躙されるおれの口内…もちろん下も絡み取られてチューチューと吸われている。
「んあっ、ふむぅ…ん…」
悔しいが喘ぐしかない。
こんなに熱心に口の中を愛撫されたら…どんどん力が吸い取られていく。
初めて出会うハイレベルな敵。
なおかつ自分好みの美少女に犯され、興奮しないやつなどいないはずだ。
ヌリュリュリュリュウ……
俺の肩を抑えていたメタリカの手がうごめき始めた。
首筋から耳の穴の中まで指先を這わせ、粘液を塗布していく。
さらに肩から脇の下、へそやわき腹など…俺の全身をくまなくメタリカの手が撫で回す。
「はぁっ!、くそっ、やめろぉ…あああ!」
必死で腕を伸ばして抵抗するが、やんわりと絡み取られて地面に押し付けられてしまった。
「ふふっ、や・め・な・い♪」
楽しそうに俺の体を弄り回すメタリカ。
その過程で俺の「すばやさ」を高める魔道具や装備が溶かされていく!
「あーあ、これでさらにボクより遅くなっちゃった♪」
「ふあああぁぁ…」
体中を覆うメタリカの粘液が震えだした!
俺の細胞一つ一つを舐め回すようにメタリカの粘液で覆われた箇所が歓喜の声を上げ始める。
「ひゃあぁぁっ!やめっ、おかしくなっちゃう!!」
「気持ちいいでしょ。このままボクと一緒になっちゃお?」
「い、いやだっ!やめて…うぶっ」
メタリカが再び俺の唇をふさいできた。両手を俺の頬に添えて。
「んふふー♪」
今度はぺろりと唇を一周なぞってから片手で口元をふさいだ。
急に息が苦しくなり、舌が回らなくなって…
「んぐー!!!んうっ……!?」
メタリカが頬に添えた手を放すと、まるでガムテープで風をされたように粘液で猿ぐつわをされてしまった!
もう俺は降参の声を上げることも許されないのか。
立ち上がって俺から少し離れるメタリカ。
「えいっ、クロスバインド♪」
メタリカは呪文を唱えた。
すると地面から五本の太い光の帯が現れ、俺の首と両手足に巻きついた。
俺の体は大の字に地面に固定されてしまった!
しかもメタリカの体液と魔法の両方で!!
「ボクの粘液だけだと縛られてる感じがしないでしょ?」
にっこりと微笑みながら、彼女は俺の股間にしゃがみこんだ。
そしてペニスに顔を近づけて小さな舌先で…
ぺろぺろぺろっ
「はぁっ!!」
のけぞる…いや、まったく身動きができないまま喘ぐ俺。
あまりの情けない状況に、なぜか逆に性感が高まり続ける。
「ボクの舌先だけで、た〜〜〜〜ぷり思い知らせてあげる。」
「あああぁぁ…」
「キミが心のそこから素直にボクを好きだって言えるまで、ずっとず〜〜〜っと」
そこから先は俺にとっては地獄だった。
メタリカの責めは延々と続き、俺は降参することすら許されない。
「ほーら、しこしこ…シュッシュされてるよぉ?」
メタリカの舌先が亀頭に絡みついて上下にゆっくりと俺をこすり上げる!
幼い風貌なのに俺など足元にも及ばないテクニシャン。
完全に俺の快感神経はメタリカに支配されてしまった。
「ほら、イっちゃう?イッちゃう??」
「んんんんんー!!!!」
ガクガク震える俺の腰周りを見ながら、責めを緩めたり強めたりしてくる。
「ふふっ、ダメー♪」
しかし決して射精させられることはなかった。
体中を愛撫されながら無限に続く寸止め。
実際にはまだ一時間程度なのだろうが、
朦朧とする意識の中で俺は何度も後悔した。
あの時彼女に心を開いていれば、と。
ほんの一瞬、つまらぬ意地を張ったせいで寸止め地獄に叩き落されてしまった。
俺は無駄だとわかっていても心の中でつぶやいた。
BAD END
画像掲示板レンタル |アダルト無料ホームページ |