一瞬で俺をとの間合いを潰した理奈に、俺は足払いかけられ体を転がされた。
「じゃあ一番簡単なので行こうか?」
可愛らしい顔で俺にウィンクした次の瞬間だった。
理奈は俺の左手を取り、腕を首に巻きつけるようにしながら肩固めの体勢に移る。
その動きは驚くほど滑らかで無駄がなかった。
すでに感覚が消えかけている俺の左腕が軽くねじりこまれ、俺の関節が悲鳴を上げる。
「左手に力が入らないようにしちゃう・・・」
まるで抱きしめられるかのような押さえ込み。
視界をふさがれた俺の額にあいつの束ねられた髪が触れているのがわかる。
無意識に女を感じさせられて、おれの股間が緊張する。
逆に俺の全身は弛緩する。
ほんの一瞬ではあったがその変化に気づいた理奈が俺を嘲笑する。
「ねえ、ちょっと! なに感じてるの? あなた責められて喜ぶヘンタイだったの??」
あいつの膝頭がおれの股間をグリグリと刺激してくる。
それは痛みを伴わない絶妙な刺激だった。
思わずため息が出てしまうほど甘く切ない性的な愛撫。
この刺激にすべてを任せてしまいたい・・・・・・俺の意識の中にそんな感情が芽生えてくる。
「うふふっ、もうすぐ技ありになっちゃうぞ?」
理奈のその言葉に闘志を取り戻した俺は慌ててなんとか両足の力で押さえ込みをはずそうとした。
(ちっ、なんて堅い…くそっ!!!)
なかなかうまくいかない。
しかし必死でもがく俺の動きが幸いしたのか、25秒に差し掛かる前に技が解けた。
「あんっ、さすがね! はずされちゃったか」
・・・嘘だ。
わざとあいつが技をはずしたんだと俺は直感した。
お互いに立ち上がり仕切りなおす。
すでにボロボロのおれと、はじめの頃と変わらぬ理奈。優劣はもはや明確だった。
「じゃあ次はこの技だね。今度こそ一本とってあげるから・・・フフフ」
そこから先は無残なものだった。
理奈は俺を何度も投げ飛ばし、そのまま寝技をかけ続けては自ら技をはずした。
文字通り教科書どおりの完璧な基本技を受け続けた俺は根こそぎ体力を奪われていった。
「最後はこの技でおとしてあげる♪」
ようやく飽きたのか・・・
理奈はそう言い放つとまたもや無理やり俺を立たせる。
もはや棒立ちの俺にすばやい動きで払い腰をかけて転がすと、理奈は俺の背後に回りこんだ。
か、片羽絞め!?
俺はというと両腕には力が入らず理奈の腕を払うこともできない。
「うふっ、こんなにボロボロにされちゃって悔しくないの?」
後ろから抱きしめるような体勢で俺にささやいてくる。
くそっ・・・悔しいのが当たり前のはずなのに、なぜか股間が今まで以上に熱くなってるのがわかる。
俺は無意識にこいつに技で翻弄されることに快感を覚え始めていた。
「恥ずかしいね。ここまでがっちり決まったらさすがにはずせないっしょ?」
奥襟をグイグイ締め付けられているせいで気が遠くなってきた・・・
理奈が言うとおり、もはやは逃れられない。
女に後ろから抱きかかえられた上に意識を刈り取られるという屈辱。
しかしおれはどうすることもできない。
「情けない男・・・もうイっちゃえ!」
ひときわ強くあいつが俺を締め付ける。
呼吸することも許されず断末魔の叫びもあげられない俺が最後に覚えていたのは
甘酸っぱい理奈の汗のにおいだけだった。
意識をなくしてぐったりと横たわる俺の脇で、
胴着から制服に着替え終わった理奈は俺に向かってこういった。
「少しは強くなってると思ったけど、全然だめだったね。」
END
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