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――  そして土曜日の朝 ――


俺は補講に向かうため、学校の準備をしていた。


「運命の朝だねっ」

朝から微妙にテンション高いのはうちの妹。
休みなんだから寝てろよ。

「どっちにするか決めたの?」

こいつの頭の中では今日が俺の告白デーということになっているようだ。
あほか。するわけないだろ。


「ねえねえ? 教えてよー!」

「決めたけど教えない。もう口出しするな」

本当は何も考えてないけど、
あまりにもうざいのでそう答えた。
すると…

「兄貴…」

テキトーにあしらいすぎたか…見事に声が沈んでやがる。

「ゆず?」

「ううん、なんでもない。行ってらっしゃい!」

あんな回答でもよかったみたいだ。
うるさい妹がいなくなったところで、俺は落ち着いて学校の準備を進めた。




学校までの道のりを歩きながらボンヤリと考えていた。

今の俺はメチャクチャ恵まれてる。
魅力的な女の子二人と交際できる一歩手前にいると思う。

花鈴ちゃんは俺のことを慕ってくれてる。
昨日の出来事でそれはよくわかった。
(ちょっとヤンデレな部分はあるみたいだが……)

付き合ってくれとお願いすれば、おそらくオッケーだろう。


夏蜜さんにしてみても、先日のプールのこともあって最近いい感じになってきた。
昔みたいに気後れすることもなく交際を申し込むことくらいは出来ると思う。
もしだめでも…その後もいい友達でいられる自信はある。


「よし、決めたぞ!」

補講が終わったらメールでもしてみよう。

結局俺が選んだのは…



1・ずっと憧れてた夏蜜さん

2・自分を好きだといってくれた花鈴ちゃん

3・やっぱり選べないので家に帰って柚子と相談








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