目を閉じているからこそわかる。
ほんの少し顔を突き出すだけで、柚子の唇が…!
「クスクスッ、あたしの唇は触れてないよ」
それでも柚子の吐息が俺の口元に当たる。
少しでも動いたら本当にキスしてしまうことに!
「目を瞑っているほうが、さっきよりもリアルに感じるでしょ?」
妹の鼻が俺の左頬にコツンとぶつかって、脇にそれる。
スリスリと頬ずりされる。その感触に思わず酔わされてしまう。
こいつの肌、こんなにスベスベしてたのか…
「兄貴が夏蜜さんと仲良くなって、キスするところまで行っても焦っちゃダメだよ?」
今度はそのまま囁き。
左の耳に妹の吐息がかかってくすぐったい。
「いきなりキスしちゃダメ…」
「あ、ああぁぁ…」
「こうやって相手をドキドキさせてからじゃないともったいないし、気持ちも伝わらないよ」
そういい終わると、柚子は俺の耳たぶをパクンと咥えてきた!
「ひぅっ!」
予想外の甘い刺激に思わず喘いでしまう。
さらに唇で耳を挟んだまま、舌先でチロチロと俺をいたぶる柚子。
「あとね…あたしと本当にキスしたくなったら…いつでもしていいヨ?」
この一言は強烈だった。思わずクラッときてしまった。
心のどこかでこのまま妹とキスしたい…という気持ちが膨らんできた。
「ゆずっ!!!」
選択肢
1・ 柚子と唇を重ねる
2・ 思いとどまる
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